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After GAFA / 分散化によって流動化していく世界

時代の寵児となり、今や世界で影響力が最も強い IT 業界といえば、Google、Amazon、Facebook、Apple。
これらの頭文字をとって「GAFA」と呼ばれている。
この 4強にテクノロジーや権力が集中し、「中央集権化」と呼ばれる状況が起こっている。
様々なベンチャー企業が誕生しても、この 4強のうちのどれかに吸収されてしまう。
ヨーロッパでは新たなベンチャー企業の発表会のようなものが開催されており、「打倒GAFA」の傾向が強くなっているという。
一局に集中する時代から、それぞれの強みを活かした企業が各地で興り、都市から世界へではなく地方から世界働きかける。
今やインターネットがあれば都市や地方は関係ない。
「分散化」と呼ばれるように、それぞれの企業の強みを生かしてコラボレーションする形に移行していくだろうと、著者は踏んでいる。
一つの企業があれもこれもと手を出すのではなく、事業ごとに細分化し、ある事業と他社の事業とが手を取り合って、新たなイノベーションを興していく。
これからの時代は個人も企業ももっと流動化しやすくなるだろうと述べている。

この「分散化」を簡単にいうならば、企業や政府が中心で管理していない状態、全てのネットワークで管理され、決まった管理者がいない、という感じだろうか 。
「分散化」となるキーワードは「ブロックチェーン」技術。
ブロックチェーンと言えば「ビットコイン」を連想するけれども、元々はデジタル貨幣を想定しているものではなく、技術的には貨幣としても運用できるよね、という目的で発生したものだったらしい。
ブロックチェーンの技術について詳細に書かれているけれど、どうも掴みにくい、というのが本音だ。
実際に技術者でさえも実生活で触れられるようにならないと説明が難しいと言っているほどだ。
このブロックチェーンがなぜ「信頼」と関係があるのか。
それは改竄される心配が限りなくゼロに近いから、なのだ。
実際にビットコインはこれまで改竄された形跡がないようである。
過去には企業の個人情報流出が騒がれ、不正アクセスによる被害が後をたたない。
しかしブロックチェーンでは複雑な計算を要し、改竄する手間がかかりすぎるということ。
容易に改竄されることがなければ、安全性が保たれ、信頼の上にビジネスができることに繋がる。

「信頼」の段階へとアップデートすることを「Web 3.0」と呼んでいる。
『ネットビジネス進化論』では「フリクションレス」といういかにスマートに目的を達成できるようになるか、がこれからの世界の基準になっていくだろうと述べられていた。
ブロックチェーンの技術を使って、安全にネット上での個人 ID を発行し、全ての行為が情報として記録され、「個人」も「情報」も改竄されることなく信頼されるようになる。
そのような世界がアメリカやヨーロッパでは実現しつつあるようだ。
一般に広まるのはまだ時間がかかるかもしれないが、そう遠い世界ではない。
理論だけはなんとなくわかるブロックチェーンも、もっと身近なものになるだろう。
取っ掛かりとして本書で概念を知ることは有益だろうと思った。

シリコンバレーでベンチャー企業が集まる時代は変わろうとしている。
今や国や地域は関係ない。
理想を掲げたものたちが集まれば、そこが起点となる。
だけどこれからの時代のうねりのようなものはどことなく感じられる。
時代を先読みしてもそうなるとは限らない。
でも今実際に起こっていることを知ることは、今後遅れをとらないためにも情報を集めることは必須だと感じた。

これからは個人の能力が試される時代が来ることは間違いないだろう。
その時に生き残れるようにしなければいけないことは確かだ。
そして日本も変革の時代について行けるように変わらなければいけない。

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