arq

ARQ 時の牢獄 / 戦争終結への足がかりを握った時空装置

アメリカは何らかの原因で戦争中で、「ブロック」と「トーラス」の勢力が争っているらしい。
断片的な状況説明と、主人公が開発した装置を巡って譲渡するか停止するかのせめぎ合い。
「タイムリープ」を軸にした人間の心理戦と予測不可能な展開で、あっという間に時間が過ぎて行きました。

主人公のレントンは朝目覚めて間も無く、何者かの襲撃に襲われる。
必死に抵抗するもあっけなく殺されてしまった。
と同時に朝目覚めるところから再開する。
またもや襲撃者に襲われ、リアルな正夢のように感じられる。
一緒にいたハンナという女性も囚われてしまい、ともに脱出しようと試みるも、3人相手に負けてしまい殺される。
そしてまた目覚めるところから再開する。
レントンは前回の記憶が残っているが、ハンナは記憶が残っていないようだった。
襲ってくる 3人組を殺そうとハンナに協力を求めるレントン。
しかし彼女は襲撃者の仲間だったのだ。
今や襲撃者の中に新恋人までいる始末。

せっかくハンナと一緒に逃げようとしているのに、彼女はレントンをはめる側だったのだ! 衝撃の事実にこの女! となるどころか悲嘆にくれるレントン。
2人は元恋人関係のようだった。
ハンナは過去にトーラスに捕まってしまい、レントンが助けに来なかったことを恨んでいた。
彼はずっと探していたと弁解するも今更やり直せるほど簡単にはいかない。

何度目かのタイムリープが過ぎてから、今度はハンナも記憶を保ったまま目覚めるようになる。
何度も時間が周回するのは、レントンが造った「ARQ (アーク)」と呼ばれる装置が原因ではないかと判明する。
襲撃組の 1人が不意に ARQ に触ってしまい、時間が進まずに周回するようになったのではないか、と仮定したレントンはタイムループから抜け出すために ARQを停止させるしかないと判断する。
決まった時間内をループしているので、殺されてもまた朝に戻ってしまう。
記憶は残っているので前回の反省点を活かし、時間内に襲撃者を殺し、自分たちが生きたまま ARQを停止すればいいのだ。
しかし予想外なことに、襲撃者側にも記憶を残す者が現れる。
タイムリープが進んでいく中で新事実が明らかになり、事態はもっとややこしくなる。

場面展開は一つの家の中で起こっているのだが、緊迫した状況とそれぞれの思惑の重なりで、目が離せないストーリーとなっている。
タイムリープを制御することができれば、戦争を有利に進められ、いずれは勝利することができる。
ARQを制するものが戦争を制する。
それほどの代物と化していた。

ARQ に残っていた不可思議なログ。
まだ数回しかタイムリープしていないと思っていたが、本当は何千回もループしていたのだった。
この状況から抜け出せるのか?
最後の目覚めが変化したことによりどう変わるのか。
想像が膨らむ終わり方だった。

その他の記事