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起業家の思考と実践術 / 好きなことで生きていくために、自分が何者かを知る

「好きなことで生きていく」
こんな生き方ができれば、人生どれほど楽しいだろうか、と考えずにはいられない。
嫌々ながら会社に出勤して仕事をする人生よりも、自分が熱中できること、興味のあること、没頭できることを、一日中やり続けることができたら、時間の経過や寝食も忘れて、どんなに辛いことでも乗り越えられそうな気がする。
そもそも好きなことをやっているんだから、辛さや苦しさよりも、楽しさが勝るのではないだろうか。
立ちふさがる壁も攻略すべき試練として、よりクリエイティブになれるのではないだろうか、と感じる。

本書で一番いいなと感じたのは、「会社員」になるな「社会人」たれ、というワード。
社会人とは、社会に対して貢献するものであって、会社を目的としているわけではないこと。
会社は何かを実現させるための「乗り物」でしかない。
小さな「会社」という枠組みとらわれるのではなく、「社会」のために何ができるのか、何をしたいのか、という大きな視点から考えることが大事である。
自分のやりたいことが今の会社でできないと感じるのなら、できるところに乗り換えればいい。
それは転職して乗る会社を変えることかもしれない、もしくは自分で起業して乗り物を作り出すことかもしれない。
大切なことは、
「自分が何をしたいのか」
「どんな問題を解決したいのか」
「どんなことを解決して、対価としてお金を得たいのか」
目的が明確であれば、手段 (乗り物) はどんな方法でも良い。

現代は先の予測が不明な時代だ。
どんなことが待ち受けているか誰にもわからない。
人間の寿命は長くなり、100年に達しようとしている。
しかし、反対に企業の寿命は短くなってきている。
数十年が数年になり、一生同じ会社で働き続けることは難しくなる。
市場競争は激化し、倒産や買収で、ある日いきなり働き口がなくなるかもしれない。
リストラで仕事がなくなるかもしれない。
もしかしたら景気の悪化で収入が激減するかもしれない。
困難に陥った時に、会社に依存するのか、それともこれを機会に自分の足で立っていけるように奮起するのか。
そのとき、「自分のやりたいこと」があれば、やりたいことをやるために別の会社に移動するのか、もしくは独立するのか、選択することができる。
「自分のやりたいこと」で生きていくということは、「自ら世界を作っていく」ということにもつながる。

「好きなことで生きていく」ためには、自分が何を望んでいるのかを知ることが大切。
つまり「汝自身を知れ」だ。
どんなことに興味があるのか、
どんな問題を解決したいと思っているのか、
なぜそのことが気になるのか、
どの部分が立ち止まるきっかけになったのか、
自分の思考、傾向、趣向はなんなのかを、常に問い続けることだ。
世間のしがらみや常識や当たり前をとっぱらって、まずは自分ありきで考えること。
全ては自分から始まるのだ。
好きなこと、やりたいことをやるためには、自分を一番に大切に扱わなければならない。

自分の道を歩むことは、未知との遭遇の連続だ。
自分で道を切り開き、世界を作っていくことは茨の道だ。
うまくいかないことが多くて、たくさんの失敗をするかもしれない。
だけど、たくさん失敗知ることは、成功への道を開拓することにつながる。
エジソンも有名な格言を残している。
「うまくいかない方法を見つけただけだ」と。
日本人は失敗することを恐れている。
周りから白い目で見られるんじゃないか、失敗したことで世間は受け入れてくれないんじゃないか、と。
日本は 100点が最初に与えられて、徐々に減点されていくマイナス方式。
こんな風潮や文化だからこそ、誰も失敗したくないと思っている。
だけど、初めてやること、挑戦することに失敗はつきもの。
失敗することは誰にでもあるし、当たり前のことなんだから、たくさん失敗して、早く失敗してしまえば、それだけ成功に早くたどり着くことにもなる、と本書は背中を押してくれている。
失敗を恐れることはない。
避けなければいけないことは、失敗を恐れて行動しないこと。
一歩踏み出すことで、やりたいことができる人生に近づける。
立ち止まっていては、会社に流されて一緒に心中してしまう。

「好きなことで生きていく」生き方は、まさに起業家のような生き方。
べつに会社を興さなくても、フリーランスやフリーエージェントのように、会社に依存せず独立する働き方もある。
大切なのは、「自分の好きなことで問題を解決していくこと」。
自分にとってそれがなんなのか、どんなことなのか、考え続け、問い続け、ときには修正しながら、進む先を見失わないこと。
自分の好きなことは、自分を知ることと同じことなのだ、と思う。

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