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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 / 明かされる秘密と魔法界の行方

前作の最後の方で登場したグリンデルバルド。
魔法省のパーシバルに化けて内部へと滑り込み、「オブスキュラス」のクリーデンスを味方にしようと画策するも、ニュートに変装を解かれたことにより、身柄を拘束されてしまった。
半年の期間を置いたのち、NYからヨーロッパへと移送されるタイミングを見計らい、脱走を試みるグリンデルバルド。
彼はいつの間にか魔法省の内部に味方を獲得していたのだった。

グリンデルバルドという名前もカッコイイし、ぼくの大好きなジョニー・デップが演じるとあって、観ないわけにはいかない。
今作は舞台をヨーロッパのパリへと移し、純潔の魔術師たちを味方に引き入れ、魔法界と人間界の世界のあり方を作り変えようと画策している。
グリンデルバルドは、人間よりも優れた人種の魔法族の地位を、もっと高めたいと思っている。
人間に隠れてこそこそ生きるのではなく、もっと大胆に、もっと自由に、もっとのびのびと人生を謳歌し、魔法族にとって生きやすい世界を実現したいと思っている。
グリンデルバルドは純血の魔法師を招集し、このまま人間に世界を任せしまえば、権力欲や暴力にまみれた愚かな下等生物により、この世は戦争によって破壊し尽くされ、未来は悲惨なものになるだろう、と予言する。
魔法族と人間族は別の生き物であり、それぞれに役割がある。
この世界を守るために、優れた魂として選ばれたわれわれ魔法族が、人間を支配し、管理することが必要である、と。
本当の思惑はどう考えているかわからないが、今の世の中に不満を持っている魔法族にとっては、理想的な世界だといえるのではないだろうか。

魔法師たちは、グリンデルバルドの考えに賛同するか、それとも彼の計画を止めるために敵対するか、どちらの立場に付くか選択を求められる。
ニュートはそういった魔法師同士の争いに加わりたくもないし、どちらの味方にもならない、自分には関係のないことだといって、傍観を決め込む。
しかしグリンデルバルドの演説を聞き、歯向かう者は容赦なく打ち倒し、世界を破壊してでも創り変えようとする現実を目撃し、ニュートは彼と敵対することを選ぶのだった。

グリンデルバルドに敵対することを選んだニュートに対して、クイニーは彼の陣営へと下った。
彼女はジェイコブが好きすぎて、タブーとされている人種間をこえた結婚をしたいと望んでいた。
しかしジェイコブは現実的で冷静で、彼女の考えに同意できなかった。
クイニーも相手の心を読める能力で本心を読み取り、誰も自分の思いをわかってくれない寂しさと、絶望感にさいなまされていた時に、グリンデルバルドが唱える理想の世界の実現のため、種族間をこえた愛が認められる世界のために、友たちの敵へと下ってしまった。

前作での最後で死んでしまったのではないか、と思われた「オブスキュラス」ことクリーデンスは、幸運にも生き延びて、自分が何者なのか、そのルーツを探るため、
パリで実の母親を探していた。
グリンデルバルドはクリーデンスを心底欲しがっていたが、強制的に仲間にするようなことはせず、自分のアイデンティティへの飢餓感を高め、自らの意思で答えを知る自分の元へ来させるように画策する。
しかしなぜそこまでクリーデンスのためにお膳立てをするのか。
グリンデルバルドは、魔法界で偉大な人物といわれているダンブルドアを殺そうとしていた。
自分の理想の世界を実現するためには、ダンブルドアの存在が邪魔だったのだ。
だがグリンデルバルドにはダンブルドアを殺すことができない。
なぜなら、彼らは「血の誓い」を結んでたことによって、お互いを殺しあうことができなかったのだ。
強力な力を持ったダンブルドアに対抗できるものは、同じく強力な血を受け継いだものでしか太刀打ちできない。
そしてクリーデンスはその内に強力な魔力を備えていた。
彼こそがダンブルドア家の血を引く、宿敵の弟だったのだから。

まさかこんな展開になろうとは思いもしなかった。
早く続きがきになるところ。
そういえば、ダンブルドアもニュートに「グリンデルバルドを倒せるのは君しかいない」と告げているし、魔法省の人に詰め寄られた時にも、かたくなに「戦うことはできない」と固辞していた。
「血の誓い」をしていたからこそ戦うことこができなかったし、それだけ相手に絆を感じていたのだろう。
しかし時が経ち、目指す世界が変わってしまったことで、グリンデルバルドは冷徹にも、友を殺すことを選択し、ダンブルドアも心を痛めているに違いない。
若かりし頃のダンブルドアをジュード・ロウが演じるとあって、なかなかダンディーなダンブルドアだった。

それぞれの理想とする世界のために、袂を分かつことになった魔法界。
かつての友が敵となり、血を分けた兄弟も敵対することになる。
ダンブルドアは弟の存在を知っていたのだろうか?
それとも船の沈没によって死んだことを知っているのだろうか?
気になる部分はたくさんある。
魔法界が騒がしくなってきた今作だけれども、ニュートの世界もまたパワーアップしていた。
前作で描かれたニュートのスーツケースの内部も、今作ではよりスケールアップしているように感じたし、いつの間にかお世話係の人も雇われていた。
次回作ではどんな魔法動物が出てくるのか、魔法界の動向にも目が離せない。

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