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ハンニバル・ライジング / 伝説の殺人鬼の誕生秘話

「噛みつき魔」「人食い魔」の異名を持つハンニバル・レクター。
彼はなぜ人肉を食べるようになったのか。
彼はなぜ殺人を犯すようになったのか。
ハンニバル・レクターはどのようにして生まれたのか。
彼の過去といきさつが、本作によって明らかになる。
ハンニバル役のギャスパー・ウリエルは、その端正な容姿が浮かべる不適な微笑が、ハンニバルの狂人さを醸し出している。
かなりハンサムだからこそ、不気味さが引き立っている。
血飛沫を浴びた顔は、残忍性を引き立てていて、とてもいい。

子供の頃のハンニバルは普通の子供だった。
しかしソ連との戦争の混乱によって両親を失い、幼い妹は兵士たちによって殺され、その肉は兵士たちの飢えをしのぐために屠られた。
戦争によって愛する家族を失い、妹は肉を食われ、その苦痛はハンニバルを苦しめ、彼を復讐の鬼へと変身させた。
彼には身寄りが一人もいなかった。
だが、親が残していった手紙の中から親戚を見つけ出し、庇護を求めるために旅に出る。

ちなみにハンニバルが見つけた両親宛の手紙。
彼が見たのは子供の頃で、戦争から避難するとき。
あれから 8年が経ち、屋敷は施設として使われていたのに、家具はそのまま使われ、手紙も引き出しの中にしまわれたままだった。
8年も経ったのに普通残っているのだろうか、と疑問を感じるけど、そこを突っ込んではいけないのかもしれない。

ハンニバルが訪れた先は、サムライの武具を継承する日本人女性がいた。
彼女もまた広島の原爆によって家族を失っていた。
日本人役の女優は多分中国人ぽかったけど。
そこでハンニバルは剣術を学び、戦い方を教わる。
その後パリで医学生になり、人体の解剖を学ぶ。
人体の構造を知り、戦い方を訓練し、何ものにも動揺しない強靭な精神を備えた彼は、妹を殺し、その肉を食らった当時の兵士たちに復讐するべく、一人ひとり追い詰めていき、首謀者へと近づいていく。

アンソニー・ホプキンスが演じたハンニバルも、端然として堂々として余裕を感じさせたけど、それらの素質は、家族と妹を亡くした時点で備わったのかもしれない。
壮絶な体験をしたハンニバルは、復讐を叶えるために悪魔と契約を交わし、常人の魂を売り渡したのだろう。
そして彼は、狡猾さと人を殺す技術を授かったのだろう。
人を殺すことに躊躇しない、むしろ楽しんでいるようにも見える。
殺人は、彼の天性だったのかもしれない。

ハンニバルシリーズでは、今作が一番サクッと観れる。
あとハンニバルといえば、マスクがトレードマークといっても過言ではない。
今回はマスクをどうやって登場させるか。
それが日本の鎧武者で、甲冑を登場させるために、日本人女性を登場させたのだろうか。
それとも原作者が日本好きで、サムライを登場させたかったのだろうか。
とはいえ、マスクが登場するのは一瞬だったので、もっと不気味さを出すために、殺人シーンはマスクをつけても良かったのでは? と思えなくもない。
ポスターで強調されているけれど、本編ではさっぱりした扱いだった。

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