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ラブ & モンスターズ / 巨大化した生物に乗っ取られた世界で、愛する彼女の元へとサバイバル

地球は隕石の衝突による、滅亡の危機に瀕していた。
人間は英知を結集し、隕石を無事撃退することに成功、地球の滅亡は免れた。かに思われた。
隕石を撃破した際に生じたエネルギーだかなんだかが地球に降り注ぎ、動物やら昆虫やらの遺伝子に影響し、巨大化し、人間を襲うようになり、モンスターと化した生物から逃れるため、人間たちはシェルターへと逃げ入り、身を守ることになった。

その中に、離ればなれになったカップルがいた。
男は、遠く離れた土地にいるはずの彼女の無事を願い、数あるシェルターに無線を送り続け、ついに彼女の居場所を突き止め、無事を確認する。
シェルターの安全が確保されていれば、そのままで良かったのかもしれない。
しかし彼がいるシェルターに、危険生物が入り込む隙を与えてしまう。
隠れて怯えていたところで、いつかは死ぬかもしれない。
どうせ死ぬんだったら、愛する彼女のものとで、勇敢に戦って、守り抜いて、そばにいてあげたい。
愛は恐怖をも超越し、人間の内部に隠されたエネルギーを引き出す力があるのかもしれない。

彼は臆病な人間だと思われていた。
自分でもそう感じていた。
だけど、シェルターにいても安全を脅かされる。
彼女との通信も途絶えてしまった。
シェルターの中にいても、外にいても、危険と隣り合わせ。
だったら、じっとしていないで、彼女の元に行くんだ!
臆病な彼が、愛の力によって奮い立ち、人間を食い尽くそうと待ち構えている怪獣たちの世界へと足を踏み出し、サバイブする。

男はつくづくロマンチックだと思う。
ぼくは同じ男として、やはりそう思う。
避難して長い年月が経っても、自分たちはお互いのことを必要としていて、いつまでも変わりなく好きでい続けると思っている。
たいがいは好きな人のことは、ずっと好きで、すっと忘れられない。だからいつまでも引きずっている。
未練タラタラ。
全ての男がそうじゃないし、女性も当てはまる。
だけど、大体の物語において、男は引きずる。
ロマンチックさが、男の活力かもしれない。

臆病だとしても、何かきっかけがあれば、人はその壁を乗り越えることができる。
きっかけは、小さなことかもしれない。
だけどそれが、自分にとって譲れない、大事なものであればあるほど、気持ちに正直になって、現状を打破するエネルギーへと振り変わる。
外に何が待ち受けているかわからない。
見えないからこそ想像が膨らみ、聞いた話に怯える。
自分の目で見て確かめるんだ。現実はそんなに悪くない。
彼はそうやって呼びかけ、人々を鼓舞する。
こんなぼくにもできたんだ、あなたもきっとできる、と。
対策は必ずある、と。
現実を変えたいともがく人に送られた言葉ではないだろうか。

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