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マーケティングリサーチとデータ分析の基本 / リサーチの範囲を決め、何と比較するかが大切

リサーチの範囲を決める

情報化時代になって、今や個人の行動は全てデータとして蓄積することができる。
いつどこで何を検索したのか。
どんなアプリを使っていて、どんなことに興味があるのか。
使用履歴、閲覧履歴、位置情報で、人々はどんなことをやっているのか、全てデータで収集することができる。
新商品を売り出したい、売上を改善したい、新しいニーズを生み出したいなど、企業のマーケティング戦略にとって、顧客の動向を知ることは当たり前となっている。
このように顧客のデータを集め、分析して、ビジネスに活かすやり方を「データ・ドリブン・マーケティング」というらしい。
データ・ドリブンを活用すると、誰が見ても同じ前提や認識を持って、同じ目線で議論することができる。
これからどのように推移していくだろうかと予測の精度も高まり、ビジネスの意思決定の成功率を高めやすくなるようだ。
今はどんなことが注目されてるのか、世の中は何に興味があるかなど傾向を読み解き、具体的なターゲットのニーズや声に耳を傾けることは重要だ。
それによって自社のサービスを改善させたり、新しい価値・商品を創造するためのヒントを得ることができるからだ。

とはいえ、やみくもにデータを取ればいいというものではない。
データがありすぎると、データの波に溺れてしまい、何が必要で何が不要なのか判別できなくなってしまう。
データを取得する際には、何を知りたいのか目的を明確にすることで、どんな情報を収集・分析すればいいのか、リサーの範囲を決めることができる。
範囲を決める時に大事なのは、自社の戦場を知ること。
「汝自身を知れ」と同じように、自社は何に強みがあるのかを知ることで、どの市場や顧客のことを調べれば良いのか定義しやすくなる。
ターゲットマーケティングは日々進化し続けており、デジタルの力によって One to Oneマーケティングも実践できるようになっている。
個人一人ひとりの心を鷲掴みできるようなマーケティングを仕掛けることができれば、効率はより最適化できるだろう。

分析力を高める

データを集めるには、定量調査と定性調査の 2種類がある。
定量調査とは「数値」として示されるもので、定性調査とは数値に表れにくい「感情」や「心理」など人間的な部分が現れるもの。
大量のデータを集めることができたとしても、なぜ検索したのか、なぜ購入したのかなど、背景や理由まではわからない。
情報はその時々の状況によっても変わってくることがあるため、安易に信用すればいい、というものでもない。
なぜこのような数値が出たのか、このような結果になったのか、的確な分析ができなければ、ビジネスに活かすことは難しい。
しかし、「何と何を比較するか」がわかれば、分析力を高めやすいという。
さらに「この数値はこういう人間の心理の影響なのではないか」
「この出来事によって世間の認知度が上がったのではないか」など、
「仮説思考」を磨くことができれば、より分析力は深まっていく。
「インプットの量 × 質」を深めて (高めて?) いくことが、データマーケティングに求められる資質だという。

データを集め、分析し、ビジネスの課題を明確にしてアクションを起こすには、意思決定者を巻き込む必要があるようだ。
意思決定者と現場担当者の間には、課題の解決の優先度が違ってくる場合が多々あるからだ。
リサーチを価値あるものにするには、課題の仮説、リサーチの順番や範囲、調査結果が必要なタイミングなど、リサーチプロッスの全てにおいてレビューをしてもらう、能動的な姿勢が大切だということ。

調査のやり方、調査の依頼の仕方、分析の方法やアウトプットの種類など、たくさんの図解で解説されていたので、データ・ドリブン・マーケティングの初心者には優しい一冊だと思う。

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