tenet

テネット / 時間を遡り陰謀を阻止せよ

この映画で一番重要なのは「時間逆行」。
通常の時間を逆回転させた世界で過去に遡り、事件の発端となる出来事を阻止していくという物語。
時間を巻き戻すということはタイムスリップのように一瞬で過去の時間に戻るわけではなく、10日前に戻るには、同じように 10日時間をかけて逆行する必要がある、ということ。
全体的に通常の時間は「赤」、逆行している時間は「青」という色で表現されており、これは実際の物理学の現象では光の色がそのように見えるらしいです。
では時間を逆行して一体どうするのか。
それは世界の破壊を阻止すること。
一体なぜ時間を逆行することができるようになったのか。
それは未来の人間たちがサトールという人物に時間を逆行できるアーティファクトを与えたから。

未来の人間は進んだ技術力で世界を逆行させることにより、この世を破壊できる兵器を作ってしまった。
しかし実際にこれを使うことは非常に危険なため、発明した人物は 9つのパーツに分け、世界各地に分散して人の目に見つからないように隠した。
しかしサトールという人物が「アルゴリズム」と呼ばれるアーティファクトの 1つを見つけたことにより、「アルゴリズム」を探していた未来人と接触し、残りのパーツを見つけ出し、組み立てようとしていているのです。
しかしなぜサトールは世界を壊滅させることができるほどの危ないものを組み立てようとするのか?
サトールは膵臓がんに冒されており、このまま死ぬのであれば、世界を道連れに一緒に死のう、と考えていたのです。
なんとも独りよがりな考えで世界を巻き込もうとしているのでしょう。

そんな訳で、世界の諜報機関は超極秘任務として、選び抜かれた捜査官を選別し、世界の破壊を阻止すべく動いています。
そんな中ある CIAのエージェントは、ある覆面作戦に参加していましたが、敵に捕まり情報を吐く前に自殺しようとする。
しかし飲み込んだ錠剤は偽物であり、彼は生還した。
CIAは彼の任務力を評価して、「テネット」という秘密組織に雇われる。
ここで彼は世界を存続させる任務に就くことになります。
彼は世界を救う「主人公」として選ばれた。
時間を逆行できる「反転」要素を持つ弾丸の存在を知らされ、この弾丸を卸している武器商人に会いに行くためムンバイへと向かう。
現地の案内人であるニールと共に情報を聞き出し、流出元となるサトールの元へ近づいていきます。
このニールという男、実はテネットの組織の一人であり、かつて「主人公」だった人物。
彼もまた選ばれた人間であり、世界の存続のために動いていたものの、世界を救うことができなかった。
あと一歩というところまで来たのに倒れてしまった。
死んでしまった彼の代わりに新しく「主人公」が選ばれた。
それが今回の「主人公」だった。

「主人公」はニールのことを 2度見ていた。
最初は覆面捜査の時、2回目は「アルゴリズム」を奪還する時に、敵の銃弾から守ってくれた人物。
奪還の任務が完了した時に、ニールのリュックサックにぶら下がっていた赤い小物を見て、「主人公」は見覚えのある人物がニールだった、ということを最後に知るのです。
おそらくニールは過去をもう何周かして来ているのではないかと思うのです。
世界を救える新しい「主人公」を見つかるまで。

時間が入ったり巻き戻ったり、今どんな状況にあるのか、かなり頭を使います。
そしてなかなか説明のしようが難しい作品です。
これは僕の語彙力と説明力が内政でもありますが、まさにキャッチコピーのように「考えるな、感じろ」的な映画です。
作中では「無知」に関するセリフが登場しますが、現代では科学の進歩や情報化社会により、知らない、ということが恥ずかしい、愚かだという風潮もありますが、科学では説明できない事象も様々あり、まだ未知の部分も数多くあります。
なんとなくわかった気になるのではなく「知らない」ということを認めることによって、新たな扉をあけるきっかけになる、ということを含んでいるのではないかと感じました。

その他の記事